「ルリドラゴン」が新感覚でおもしろい。

週刊少年ジャンプ 28号から新連載のルリドラゴン(作 眞藤雅興)が面白かったので紹介したい。

ストーリー

ある日目覚めたら、女子高生の頭にツノが生えていた・・・!!

そんな衝撃(のような雰囲気)から物語は始まるが、
少女の驚きはさておき、母も友達も学校のみんなも反応はすれど淡々と日常が流れていく。

意外にも周りは普通に受け入れているが、今後のドラゴンガールの毎日はどうなっていくのか…!?

所感

タイトルにも書いたが、「新感覚」。

ジャンプ+や他紙、それこそアプリやネット系のコミックでありそうなテーマだなあ、とは思うが、「週刊少年ジャンプ」のラインナップの中ではかなり異色で「新感覚」だったと思う。

ただ、新しいってだけでなく、ちゃんと面白いところも良いと思った。
筆者がおもしろいと思った点は以下の2点。

  • おもしろポイント①: 日常の間が絶妙
  • おもしろポイント②: 地味ながらクスっとなる伏線

順に解説していこう。

おもしろポイント①: 日常の間が絶妙

この漫画の良いところは、常に淡々と物語が進んでいくところ。
特に、日常の中にドラゴンという異質物が入っていく中で、母や友達などの周りがそれに反応していくわけだが、その反応の「間」が絶妙でおもしろいと感じた。

母はツノが生えたと娘の主人公から報告されたとき、「いつ生えたの?」と最初は驚いた素振りを見せるが、次のページでは「ま、あんたはドラゴンの娘だし」と衝撃カミングアウト。

朝の通学路で友達に会った際は、友達から「どうしたのそのツノ!?」「大丈夫?」と最初は言われるが、数コマ後には「バスに乗ろうか」と日常に戻してくる。

学校でもみんな最初は驚くが、数コマ後には順応。
クラスメイトからはちやほやされるし、先生も「ま、いいか」ぐらいでゆるく対応。

このように全体的に淡々としているわけだが、ドラゴンに変化した驚きから日常に溶け込むまでの「間」がなんともいえないくらいちょうど良い。
読んでる側の読者が「え、そんなんで良いのかよ」とツッコミを入れたくなるようなスピードが、とてもちょうど良く、その間がおもしろいポイントなんだと読みながら感じた。

おもしろポイント②: 地味ながらクスっとなる伏線

淡々としている割に、物語中の伏線も多い。

例えば、少女が終盤で口から火を吹いてしまう場面。
しれっと前の席の男子生徒の髪を燃やしているのだが、特に言及されず話が流れる。
その後、学校を早退することになり母と帰宅する際にちらっとその話題になり、クスっと笑える。

上記は細かい伏線だが、一番目立った母の靴の話以外にも、後から回収して唸らせたり笑わせたりするポイントがちらほらとある。

全体的に淡々としている描写とは相まって、読み返してみたくなるような要素がスパイスのようになっている。このバランスが、ポイント①と同じように諄くなく、まさに「絶妙」でおもしろい。


以上のように感想をつらつらと書いたが、素直な感想を言うと、久しぶりにジャンプでおもしろい新連載に出会えたなーという印象。

筆者はいつも、新連載は後から読んでいる。先にワンピースや呪術廻戦などなど続きが気になる漫画を掲載順に読んでいって、一通り読んで余力があったら読むか、という感じ。(←新連載描いている人に謝れ)

だが「ルリドラゴン」は珍しく一番最初に読んだ。
実は読み切りを読んだ記憶があり、「そういえば当時おもしろかったな」という理由も無きにしも非ず、、、ではあるが、とりあえず最初に読んだのはホントに久しぶりである。おそらく今の連載の中だと「呪術廻戦」以来。

人気になって欲しいなー

でも正直、友情・努力・勝利の王道ジャンプで人気が出るのか、という不安もあったりする。幅広い層には読んでもらえそうだが、逆にターゲットの年齢層はどこなのかはよくわからない感じもする。

ま、悩んでてもしょうがないので、アンケートで地道に応援することにしよう。

ちなみに今週一番面白かったのはロボコです。



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